GOCOOメンバーとの出逢い 野口直之 山内猛馬 編 −後編−

そうしてながいながい年月がたち、
この世界一面にいのちの種が芽吹き始めた頃、
タイコノドン達がひとまずその役目を終える時がやってきた。

その朝、かみさまはタケにもノグゾにもお乗りにならず、
そのかわりふたりを両手にお抱きになると、
その耳になにやらささやかれた。
そのささやきを聴きながら、
タケとノグゾはゆっくりと永い眠りに落ちていった。

ふたりが眠りに落ちたあとも、
かみさまは長いこと、そうしておられた・・・。

ほんとうに長いこと、ずうっとずっとそうしておられたから、
かみさまの腕の中で、
やがてはタケとノグゾのカラダ中からも、いのちの種が芽を吹き始め、
いつか、タケとノグゾは2本のおおきなおおきな木になっていた。

2本の木からは「どぉぅん、どぉぅん、どぉぅん、どぉぅん・・・」という音が
静かに、ちからづよく響き続けていた。
タイコノ森はその響きを満たしながら、
誰にも知られることなく 果てしない時を重ねていった。

ある日、タイコノ森に、たいこや、がやってきた。
たいこや、は太鼓をつくるための木を求めて、長いこと旅をしていた。
「どぉぅん、どぉぅん、どぉぅん、どぉぅん・・・」
音にみちびかれて、たいこや、は、やってきた。
2本の木に出逢った、たいこや、は、
これこそが探し求めていた木だ、と確信して、
天を仰いで感謝のコトバをつぶやくと、
静かにていねいに、2本の木にのこぎりを入れた。
その瞬間、つよい風が、木の中から飛びだしたので、
たいこや、はちょっと肝をつぶしたけれど、
風は「どぉぅん、どぉぅん、どぉぅん、どぉぅん・・・」という音と共に
タイコノ森を駆け巡ると、そのまま吹きぬけていった。


そうしてまた、ながいながい年月がたった・・・。

「りりりりり・・・」
ある日のこと、である。
「もしもし、あの、かみさまなんだけど」
かみさまから、おでんわがかかってきた。

で、でんわ・・・?かみさま、なのに、でんわ?
いや、でもわたしが手にした受話器からは、確かに、
かみさまのお声が聞こえていた。

「うん、でんわね、べんりかな、って思ってさ」
いったい、かみさまにとって、
なにが便利で、なにが不便なのか、という疑問が
どっと押し寄せそうになったけれど、
かみさまのことをわかろうとすること自体が、
オコガマシイのかもしれないと思いなおし、
あらためて受話器をにぎりしめてみた。

「はい、こんにちは。きょうは、どんなご用でしょう。」
するとかみさまは、おっしゃった。

「あのね、ウマとゾウを迎えにいってほしいんだけど」

「ウマトゾウ・・・、ですか・・・。」

「そ。馬と象ね。すぐわかるよ。
にんげんに交じって、かいしゃで、しごとしとるから。
馬はのぅ、しすてむえんぢにあ、をやっとる。
象はのぅ、でざいなあ、をやっとる。
しすてむ、をこうちくする、はタケの才能。
美しきもの、を でざいんをする、はノグゾの才能。
この世界をいっしょに創っていた頃、
原始トランス時代にやっていたことと、
結局おんなじ、なんじゃよ。ふぁっふぁっふぁ!」

ええと、残念ながら、
私にはかみさまのお話しがうまく理解できなかったけれど、
ともかくその会社とやらへ向かった。

果たして、かみさまのおっしゃるとおり、
にんげんと机を並べて、
下あごの少し長い馬と、肉づきのよい象がしごとをしていた・・・。
周りのにんげん達は
「タケマさん、3番にでんわです」とか
「ノグゾウさん、お昼一緒に行きましょう」とか
ふつうそうに言っているけれど、どうして平気なのだろう・・・。

でも、どうぶつ的勘、というものはさすがに強いらしい。
私が「あの・・・」と声をかけようとした時にはすでに、
ふたりとも身支度を終えて、
「旅にでるときがきた」とかいしゃの人達に告げ、
じょししゃいん、を泣かせていた。


かみさまはたいそう喜ばれた。
そして、馬と象を両手にお抱きになると、
その耳になにやらささやかれた。
かみさまの腕の中で、馬と象は、青年に姿をかえた。

「封印は解かれた。 タケマよ、ノグゾウよ、旅だつがよい。」

キメ台詞を口にされたかみさまのお顔は、
一瞬、でも確かに、 若者の面影をたたえられていた。
タケやノグゾと世界を駆け巡っていらした頃を、
思い出しておられたのだろうか・・・。


そうして、タケマとノグゾウの旅がはじまった・・・。


つづく

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日本国内をはじめ、世界中で活動している創作和太鼓グループ「GOCOO」のリーダー。
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